20代のうちにたくさん失敗しておきな。
30代になってから他の人に聞くのは恥ずかしいよ。
これは、私が職場でよく言われる言葉です。
若いうちは失敗を恐れずに挑戦しなさい。そして、30代になったら一人立ちしなさい。と期待を込めて言ってもらえるのだから、それはありがたいことだなと思っています。
しかし、失敗を恐れずに挑戦する姿勢や、分からないことを人に聞ける素直さはどんなに歳を重ねても持ち続けていたいです。
年齢と経験を重ねていくうちに自分のやり方が染み付き、人の言うことに耳を貸さなくなってしまうような頭の固い人間にはなりたくありません。
学ぶことに年齢は関係ない。
以前読んだ本に書いてあった言葉です。
先日、年齢関係なく学び続けることは大切であると改めて実感する出来事がありました。
それは、あるご老人との出会いでした。
今日は、その話を書いていきます。
学ぶことに年齢は関係ないと改めて実感した話
その日は市内の中学生たちが集まり合同練習をする陸上競技講習会でした。
講習会は各種目に分かれ、種目ごとに専門の指導者が付き練習をします。
普段の講習会では、プラプラと競技場内を散歩しているだけの私ですが、その日は違いました。
いつも長距離を指導している方がお休みだったため、私が代わりに指導するように言われたのです。
じゃあ、2人で見てください。
責任者の方にそう言われた私は、もう1人の方に挨拶しにいきました。
もう1人の方は70〜80代の男性。
顔に刻まれた無数のシワとサングラスで見えない瞳に若干の恐怖を感じました。
よろしくお願いします。
と一言目の挨拶をしてから、メニューの打ち合わせを始めました。
失礼な話ですが、この時点では私はその人をあまりよく思っていませんでした。
今まで出会ってきたその年代の方は、自分が確立したスタイルを絶対崩さない頑固な方が多かったからです。
どうせこの人もそうなんだろう
そう思いながら話をしていくと自分の考えが間違っていたことに徐々に気付き始めました。
渡された名刺には、県内で最近力を伸ばしている高校のコーチと書いてありました。
この人の力だったのか…
私自身、年代問わず陸上の結果は読み漁るタイプなので、その学校の躍進には気づいていましたし、なんで急に?と疑問に思っていました。
キッカケはその人の肩書きでしたが、話をすればするほどその人への信頼が湧きました。
なぜなら、その人は今でも学び続ける人だったからです。
海外のトレーニング理論や、スポーツ雑誌を日々勉強していると楽しそうに話している様子に
この人やりよる
と思ったのと同時に、無名の高校をそこまで強くした理由も分かりました。
柔軟な発想や選手に考えさせる問いかけ、理論的なメニュー構成。
全てが刺激的でした。
色んなところからパクってるんだよ。
とその人は笑っていましたが、それだけの情報収集をするのがどれだけ大変かは私にだってわかることです。
探究心があれば、人はいつまでも成長できるとその人の姿を見て改めて実感しました。
何か一つのことを極めるには、ものすごい時間と労力が必要です。
しかし、それらの苦労は情熱があれば乗り越えることができます。
何歳になっても学び続けるということは、消えることのない情熱を心に宿し続けることなのだと気づくことができました。
雨が降っていてダルいと思っていましたが、その出会いがあっただけでも来た甲斐がありました。
良き出会いに感謝。
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